リディンギョー新聞   2007年1月26日

快活な芸術」 ショー・ヘステン画廊にて
 
抽象的なカリグラフィと快活な砂のダンスとが絶妙に融合した作品を展示した
ケン・サトーの展覧会が、この土曜日からショー・ヘステン画廊で始まります
。彼は日本文化をベースにスウェーデンの自然からインスピレーションをえて
、遊戯として楽しい衝動的な芸術を提供してくれています。彼は「私の作品は
自由でのびのびとしていて、すなおな感じにできています」と話しています。
  新しい展覧会
 題名:ケン・サトー サンド・ペインティング・墨のカリグラフィと版画
 期間:2007年1月27日-2月13日
 会場:ショー・ヘステン画廊


ケン・サトーは、1946年に日本の沼津市に生まれました。子供の頃から書道を
学び、10才になるまでには優秀な賞をたくさん受賞しました。現在、多様な技
法で芸術活動をしているときでも、このカリグラフィ(書道)の精神が基礎と
なって数々の作品が生み出されています。彼は自分自身を「インフォーマル・
ぺインタ」と呼んで、「個性ある自由な創造を得るように努めるため日本を離
れた」と言っています。「カリグラフィの作品はダイレクトな抽象であって、
形と動きに還元している。これにはもう具象的文学的な関係はなく、意味を持
つ読める文字ではない」、「これらは瞬間的に描かれた予想をこえたものです
。私自身、できあがったものを見て『あっ!』と驚きたい」、と彼は自分の作
品を指差して話す。

ケン・サトーは1960年代にスウェーデンに来ました。アメリカで短期間の留学
をした後、アメリカのベトナム戦争に反対してその国を去りました。しばらく
の間、ヨーロッパでボヘミアン的な放浪の時期をすごし、最終的にスウェーデ
ンに到着しました。その頃ストックホルムに存在していたジャズクラブ「ゴー
ルデン・サークル」で、大勢の音楽家・芸術家あるいは作家たちと知り合うよ
うになりました。そしてケン・サトーは本気で芸術の道に従事する決心をした
のです。

じらい彼はずっとストックホルムに滞在して、アトリエを持って活動を続けて
います。しかし夏の間は、田舎のサラ市にある夏の家に滞在しています。そこ
には果物の樹のしげった庭園が広がり、スモモ・サクランボ・リンゴが香しく
匂っています。そこで彼は庭仕事と黙想に明け暮れ、そうした生活と結合した
絵画をうみだしてきました。彼がサンド・ペインティングを描きはじめたのも
、そこサラ近郊に点在する大小の湖のほとりに立った頃からです。

彼はサンド・ペインティングについて次のように話しています。「サンド・ペ
インティングは何といっても非常に独特なものです」。「絵画にはいろいろの
画材を用いた多様な表現技法が存在していますが、これには宗教的ともいえる
啓示をもった芸術がたびたび現われます。サンドで絵を描くことは自然にある
パレットを顕在化することです」。彼の創作には衝動性とまた意外な表現を追
求する要素があるように、サンドの本質について「サンドは容易に吹き飛んで
動き回り、そう簡単には思うような形に落ちついてくれないのです」と話す。
こうしてケン・サトーは、感覚性とか快活性について長く話してくれます。

ショー・ヘステン画廊にはこうしたサンドの作品が出展されています。オース
トラリアの海岸からの砂とバリーの火山砂の砕屑が、抽象的な特色のある造形
を作り出しています。

興味をもたれた方はこの週末にでもこの展示会を訪れますようご案内します。
 
フィリップ・ノルマン記